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辻村深月『ツナグ』(新潮社)〜あーちょりんの読書録〜

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評価:★★★★☆ 

なぜ、この本を読もうと思ったか

ちまたの子供達は、夏休みに入ったな〜

そういえば、子供の頃は読書感想文なんて宿題があったな〜

7月も20日を過ぎた頃、暑さに参る頭でそんな事をぼんやり考えました。

近頃の子供達は、どんな本を読んで読書感想文を書くのだろう?

読書感想文向けのおすすめの本とか、調べると出てくるのかな??

そんな宿題とは無縁の齢なのに、ググッてみる(笑)。たくさんの本が検索結果にあがってきました。その中にあった、辻村深月さんの『ツナグ』が気になり読んでみることに。

 

主な登場人物

この作品は、「アイドルの心得」「長男の心得」「親友の心得」「待ち人の心得」「使者の心得」の5つの章から成る。

 

「アイドルの心得」の主要人物

平瀬 愛美・・・職場で孤立し、精神的に追いつめられてしまっているOL

水城 サヲリ・・・突然死してしまった売れっ子芸能人

 

「長男の心得」の主要人物

畠田 靖彦・・・工務店を営む畠田家(本家)の長男

畠田 ツル・・・癌で亡くなってしまった靖彦の母

 

「親友の心得」の主要人物

嵐 美砂・・・演劇が大好きな女子高生

御園 奈津・・・自転車事故で亡くなってしまった嵐の親友

 

「待ち人の心得」の主要人物

土谷 功一・・・婚約者の突然の失踪から7年、ずっと帰りを待ち続けるサラリーマン

日向 キラリ・・・土谷功一の婚約者。土谷の前から突然姿を消す。 

 

「使者の心得」の主要人物

渋谷 歩美・・・男子高生。11年前に両親を亡くしている。

渋谷 アイ子・・・歩美の祖母。病気で入院中。

 

すべての章に共通する登場人物

使者(ツナグ)・・・生者と死者の仲介人

 

あらすじ

一生に一度だけ、死者との再会を叶えてくれるという「使者(ツナグ)」。突然死したアイドルが心の支えだったOL、母親に癌を告知しなかったことを思い悩む長男、親友に抱いた嫉妬心から起こした行動で大きな苦悩を抱える女子高生、失踪した婚約者を待ち続けるサラリーマン___。それぞれの想いを胸に、「ツナグ」の仲介のもと再会を果たす生者と死者。再会を果たすことで、生者と死者それぞれに一体何をもたらすのか___。

第32回吉川英治文学新人賞受賞作

2010年10月30日発行、2012年10月に松坂桃李主演で映画化

 

読んだ感想

「ツナグ」のシステムが現実世界に存在するとしたら、私は一体誰に会いたいだろう?___。考えてみたけど、思い浮かばなかった。心残りのある死別を経験していないことに、そして、それは本当に幸せなことであるということに気づかせてもらえた作品。実際のところは、現実世界に「ツナグ」のシステムは存在しないわけで、だからこれから先の人生も、「あの人が生きてるうちに、こうしておけばよかった…」といった後悔を残さないよう、思いをきちんと行動に移す生き方をしていきたい。

 

辻村深月の著書

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